こんばんは。梅雨の中休みでしょうか、今日は汗ばむほどの暑さでした。
急なお話ではありますが、本日より私は社長を退任し、代表取締役会長となりました。新しい社長には実弟に任せることにして、私は会長として新社長をサポートすることとなりましたので、今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
以下の文章は、夏のカタログのごあいさつの箇所で私が述べた記事です。
ごあいさつ
入梅の候、皆様には健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜りまして、心よりお礼申し上げます。
コロナ禍での新しい生活様式に耐え忍んでいる人もいれば、周りがやっているから自分も大丈夫だろうと、身勝手な行動をしている人もいます。
医療従事者の皆さんの命がけの行動を思えば、我々の日常生活の自粛や制限などは比ではありません。一人ひとりの感染防止に対する意識を今一度見つめ直さなければならないと思います。
私はこの度諸般の事情により、五月末日をもって代表取締役社長を退任することとなりました。後任には実弟に就任してもらい、私は代表取締役会長として新社長をサポートさせていただく所存です。
四十歳で父からバトンを渡され、十七年十ヶ月の間社長職を勤めてまいりましたが、いろいろなことがありすぎたせいか、あっという間に過ぎていった感じがします。経験不足が原因で招いた失敗も数知れずありましたし、苦境に立たされたことも何度もありました。しかしその度に従業員をはじめ周りの多くの方々から支えていただき、何よりもお客様からの感謝のお言葉が励みになりました。ただ結果的に私の力不足により、“会社は経営者の器以上に大きくならない”ことを実証することとなりました。
私を含めてですが、人には良いところもあれば、悪いところもあります。人を動かすことの難しさは身に染みて感じておりますが、私は人の良いところを引き出してあげるように心掛けてまいりました。そのことで自分を省みることもでき、自分自身も成長させていただいたと思っております。
時代とともに食に対するニーズ、贈り物に対するニーズも変化してまいりました。時流に沿った経営判断をしてきたつもりですが、なかなか結果として表れなかったことも事実です。しかしながら、試行錯誤して出した私の企画が、たくさんのお客様からご好評をいただいたことは経営者冥利につきます。
また父の代よりご愛顧をいただいていた古くからのお客様が、私の代になっても引き続きお取引をいただけたことは、本当にありがたいことと感謝の念にたえません。
私の好きな言葉は、“感謝”と“謙虚”です。この言葉を事あるごとに思い出し、いつも心に刻んでまいりました。「経営者とは孤独な者だ」と亡くなった父から聞かされておりましたが、壁にぶつかる度に在りし日の父の姿を思い出し、自問自答を繰り返しておりました。
代替わりをしましても、真面目な商売、お客様本位の商売は受け継がれることと思いますので、どうか今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
末筆になりましたが、コロナ禍ではありますが、皆様が穏やかにお過ごしになれますことをお祈り申し上げます。
令和三年六月吉日
(株)魚伊山陽路
会長 原田浩太郎