今週に入ってからは2月とは思えない陽気で、春がそこまで来ているのではと錯覚してしまいます。
日曜日の夜にNHKの「ダーウィンが来た」を観ていました。ワオキツネザルの特集をやっていたのですが、ワオキツネザルは数匹の群れを作って行動します。それも血縁を中心に群れを作るのですが、血縁したサルが増えていくに従い血縁の薄いサルから順に群れを追い出されていくのです。その群れの中にも掟のようなものが存在するようで、追い出されることを標的にされると、とことん意地悪をされたり攻撃をされます。でもサルにも友情とか恩義を感じるのでしょうか、過去に危険から助けてもらったことのあるサルは追い出されてしまったサルのことが気になって仕方ないようです。
こうしてワオキツネザルも群れの中でいろんなことを経験し、生きていく力を身に付けていくのでしょうね。
人間世界の場合、あまりにもいろんな人がいて共生することの難しさを感じます。よく”人を育てる”と言いますが、これはおもに立場の上の人が使う言葉です。理想を掲げていざ人を育てようとしても、なかなか上手くいかないのが現実です。立場を意識して人を育てようとしても所詮無理があるのではないでしょうか。指示系統がはっきりしている組織でも、役職が上の人が下の人を育てることは一筋縄ではいかないのです。
役職や立場うんぬん以前に、一人の人間として相手に向き合わなければ始まらないと思うのです。そして日頃の何気ない挨拶や会話を大切にして、お互いの信頼関係を築かなければならないと思います。また相手の人格を尊重して、必要な存在だと認めてあげなければならないと思います。そのうえで、自分も一緒に成長していくつもりで臨むことが大切なのではないでしょうか。
30年くらい前にあるセミナーの講師が、「人間と動物の違いは、足りないことに気付いているか否か」と言われたことを覚えています。育てる方も育てられる方も同じ人間だと言うことを肝に銘じて、足りないところは補ってあげれば良いし、素晴らしいところは褒めてあげれば良いし、その人に合った接し方を心掛けて、自分も一緒に成長できるのなら、本当の意味で人も育つのではないでしょうか。
言うは易く行うは難しなのですがね(^。^)y-.。o○
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